将来性という観点で見ると「資格を取ること」「その資格を使う仕事」の将来性は他の仕事や職種に比べて、非常に高いと言えます。
これは、単純に高齢者の数が今後の日本で増えていくから、ということだけではありません。
さまざまな要因を含めて考えても、資格の仕事はこれからも将来性があり、今から資格取得を目指すのはとても良い選択のひとつだと思います。
こちらの記事では、「介護の資格を取る」ことのメリットや将来性、資格取得についてご紹介します。
介護士の資格を取ることの将来性があるといえる理由
それでは、なぜ資格のお仕事に将来性があると言えるのでしょうか。
そこには日本の人口動向はもちろん、その他にも様々な要因があります。
資格を持つことへの将来性がある理由についてご紹介していきます。
高齢者の数が今後も増え続ける
現時点でも高齢者の数が非常に多く、2055年には75歳以上の人口が全体の25%を超えることになります。
75歳以上になりますと介護が必要な方が急増してきますので、そういった方が介護・医療を求める傾向があります。
職業の将来性を考える時に大切なのは「顧客がどれだけいるのか」 ということが大切です。
言葉を変えると「ニーズがあるか」といことになります。
顧客がいなければサービスの提供できませんし、顧客が今後減少していくのであれば将来性はない業界であると言えます。
そういった点を考えると、今後も介護士は顧客が増え続ける業界であり、高齢社会の日本には専門職は欠かせない職のひとつではないでしょうか。
また、今後ますます医療の発達はますます進んでいくことが考えられます。それによって高齢者の寿命が延びることが予想されます。
人生100年時代と良く言われるようになってきましたね。
国は健康寿命を延ばそうとしていますが、健康寿命が延びる以上に通常の寿命も延びていく可能性が高いといえます。
介護士はAIに取られるような職種ではない
AIやスパコンは、様々な職種の代替えとして社会で活躍しています。
現在でも非常に多くの職種がAIに変わり、コンピューターが人に代わって様々な現場で活躍をし始めています。
そういった状況になると、人の雇用が減少し、今まであった仕事がなくなってしまうのです。
コンビニやスーパーでは無人のレジができて、そこで働く人の数は昔に比べて明らかに少なくなっています。
やはりそういった業種は AI が代わりに行ってくれますので、働く人の将来性としてはあまりないと言えます。
ニュースでは、今後様々な職種が減っていくと言われており、 行政書士、税理士、会計士などの非常に高度な専門職でさえも、既にAIに仕事の大半を奪われていることも報じられています。
介護士の仕事はAIに取って代わる?
将来ロボットの性能が良くなると、介護ロボットというものが出現するでしょう。
そのようになると、介護士の代わりに移乗介助をしてくれる、車椅子を押してくれる、場合によっては排泄介助してくれる可能性はあります。
しかしそれだけの仕事をAIに奪われたとしても、決して専門的な職はなくなるようなことはありません。
医療・介護の仕事は自立支援です。高齢者が自立できるように様々な配慮をして、生活の支援をしていきます。
そのためには高齢者の今までの生活歴や、ニーズ、思いなどをきちんと把握しておく必要があります。
そういったことを把握していくためにはやはりコミュニケーションが大切になります。
コミュニケーションは決してAIだけでは出来るような仕事ではありません。
ただ単に、排泄介助をしていればいい、食事介助をしていればいい、入浴介助をしていればいいといった単純な話ではなく、人と人との関わりがありますのでAIに全ての仕事を全て取られるということはないのです。
介護士の数が非常に足りないと言われている
例えば、高齢者の数に対して介護士の数は少ないと言われています。
そのため国は介護士の他業界への流出を防ぐべく、給料の底上げを実施しています。それが介護職員処遇改善加算というものです。
介護士の給料をあげることによって、離職率を減らし介護業界全体の人数を確保するという目的があります。
国としては今後もさらに処遇改善加算を増やす可能性が高く、介護士はますます求められる職種になるでしょう。
高齢者が減った場合の将来性
専門職の現在の将来性はあると言えますが、その将来性はずっと続くものなのでしょうか。
ここで心配なのは、高齢者の数が減った時です。
現在は高齢者の数が非常に多く、その数も今後増加していくことが確実視されています。
しかし、増加した高齢者もいずれはお亡くなりになります。
そうなった場合高齢者の数は減り、介護士の需要は少なくなってしまうのではないでしょうか。
非常に長期間に見ると介護士の将来性はあまり良くないかもしれません。詳しくみていきましょう。
高齢者だけが介護をする相手ではない
例えば、介護施設で働く介護士は高齢者を相手に介護をしていますが、実は介護士が介護をする相手は高齢者だけではありません。
介護士=福祉=高齢者だと思いがちですが、介護士は障害者や障害児を対象に介護をしています。
主に体の不自由な身体障害者を対象に介護提供していくことになります。
高齢者だけを見るとある時期から高齢者減っていきますので、将来性に不安を感じることもあるかと思いますが、障がい者を含めてみるとそのようなことはありません。
将来外国人の高齢者が増加する可能性もある
日本は今後人口が減りますが、世界的にみると人口は増加する傾向があります。
日本人が仕事を退職して老後を海外で過ごすことも多いですが、それが今度は外国人が老後日本にやってくる可能性も十分考えられます。
現に高所得の外国人高齢者を受け入れている有料老人ホームなども出てきており、そういう流れになる可能性は高いといえます。
そうすると、たとえ日本の高齢者が減少したとしても外国人の高齢者が増加してきますので、介護士の仕事は安定してあるのではないでしょうか。
世の中の流れを見て
世の中がどう動いているのかを把しておくことは、介護士の将来性を広げるために必要なことです。
例えば、現在国は介護士の離職率を下げるために処遇改善加算を行っています.
2019年の10月からベテラン介護士の給料を上げるための処遇改善加算も出来ました。
こういったことを知っていると知っていないとでは、将来的に求められる介護士像を掴む力が変わってきます。
例えば、現在介護業界の流れとしては、増幅する保険料に対して高齢者の自己負担が増加してきています。
そのため、高齢者が支払う金額が増加してきているのです。
金額が増加してきているということは求められるサービスも高くなってきている傾向があります。
国家資格である介護福祉士よりも更に難易度の高い認定介護福祉士が出来ています。
認知症専門士などの認知症専門の介護の資格も出来てきています。
この流れから考えると介護福祉士はさらに資格によって細分化され、寝たきり専門、元気な高齢者専門、家族ケア専門介護士などが出てきてもおかしくはありません。
こういった動向を見ていると、現在国はどのような方向に向かっているのか。
介護士はどのような方向に向かっているのか、良く分かります。
それに見合った勉強をする、研修を受けるなど努力する方向性が見えてきます。
高齢者は今後も増え続けていきますし、AIにとって変わるような仕事ではありません。
高齢者が減っていったとしても障害者を対象にした外国人高齢者が増加する可能性もあります。
介護士として将来的に求められる人材になるには様々な経験をしつつ、世の中の動向をチェックして時代に合った介護士になれるようにしておきましょう。
まとめ
介護士の将来性を考えると、10年20年後もまだまだ将来性はあるといえます。
不況、不景気にも強い仕事のひとつです。
また、高齢者人口が少なくなったとしても障害者や外国人などに目を向けると仕事はまだまだあります。
介護士として将来的にも社会から求められるように、様々な経験をする、社会の動向をチェックするなどをおススメします。
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