入社時に挨拶をするように、退職する際にも挨拶が必要です。退職時には、社内の人に加え、取引先や顧客などへの連絡もしなくてはなりません。
退職の挨拶には、「退職の事実」「感謝の言葉」「今後の発展と活躍を祈る言葉」があれば十分です。
この記事では、退職の挨拶について、必要なこと、不要なこと、口頭とメールそれぞれの注意点などを例文とともに紹介します。
退職挨拶のスピーチやメールに盛り込みたい内容/NGの内容
まずは、退職する時の挨拶に盛り込みたい内容と、盛り込んではいけない内容をチェックしておきましょう。
退職挨拶で伝えたいのは、次の内容です。
退職を報告する言葉と退職理由
感謝を伝える言葉
会社の発展や社員の活躍を祈る言葉
まずは、退職の報告と、簡単な退職理由を告げましょう。
次に、世話になったことに対する感謝の気持ちを述べ、最後の締めには会社の発展や社員の活躍を祈る言葉を添えるのがベストです。
別の人に仕事を引き継ぐ場合は、感謝の後でその人を紹介しておくとより親切です。
これだけおさえておけば、退職の挨拶としては十分。長めに話す必要がある場合は、今後の決意を添えてもいいでしょう。
退職挨拶にはNGの内容
退職の挨拶では、次のことは言わないのがベターです。
退職理由の詳細
会社に対する批判
マイナスに受け取れるエピソード
退職理由については、詳細を話す必要はありません。一身上の都合とするのが、一般的ですので、長々と事情を語らないようにしましょう。
結婚や出産などの場合は、簡単に触れても問題ありません。ですが、社内にはいろいろな事情・状況の人がいますので、事実だけを簡単に伝えるのがおススメです。
たとえ、「辞めるのがうれしくて仕方ない」という気持ちでも、残念に思う気持ちも示すようにして下さいね。
退職の挨拶は、前向きに感謝と応援の気持ちを伝えるだけに留めておきましょう。
また、休暇などでその非に合えない使途や、当区の拠点などで会えない人にはメールで挨拶しておきましょう。
退職挨拶をすべき人は社内の人だけじゃない
退職の挨拶は、社内で関わりがあったすべての人のほか、社外の人にもしておくのがマナーです。
取引先などであれば、挨拶は退職日にします。
その2~3週間前には、退職予定だと伝えておきましょう。
後任が誰になるかも忘れずに伝えて下さい。
取引先すべての人に挨拶する必要はなく、頻繁にやり取りのあった相手、一社につき一人でもかまいません。
より重要な相手、親しかった相手には、後日はがきでも改めて挨拶すると、その後の人間関係や仕事もスムーズにいく可能性が高くなります。
退職前に引き継ぎは円満退職に必須!流れやポイントを解説します!
社内向けの退職挨拶、口頭、メール、それぞれの文例やポイント
社内向けの退職挨拶は、会社によって夕礼などの時間をもらって口頭ですることもありますし、メールで済ませることもあります。
そこで、それぞれの場合について、文例とポイントを見て行きましょう。
口頭で1~2分の長めの挨拶例
まずは、時間に余裕がある場合の、1~2分程度の長さの例文です。
「お忙しい中お時間をいただき、ありがとうございます。
私事ではございますが、一身上の都合により、本日をもって退職させて頂きたくこととなりました。
入社して○年間、至らぬ点も多かったと思いますが、あたたかくご指導いただき、また随所で助けていただき、ありがとうございました。
ここまで仕事を続けて来られたのも、皆様のおかげだと感謝しています。
ここでの経験は、私にとっての貴重な財産です。
(私の業務は、今後○○さんに引き継いでいただくことになっておりますので、よろしくお願いいたします。)
次の仕事でも、ここで学んだことを活かして頑張って行きたいと思っています。
最後になりましたが、○○会社名の今後ますますの発展と、皆様のご活躍とご健康をお祈りして、退職の挨拶とさせていただきます。
本当に、ありがとうございました。」
職場の規模や他の社員との距離感によっても、話し方は変わってきます。
退職挨拶では感謝を伝え、気分良く去ろう
退職の挨拶が苦手という人も多いのではないでしょうか。
中には、「職場が嫌いだから挨拶なんて必要ない、失礼でも構わない」という人もいるかもしれませんね。しかし、ここで例を欠いてしまっては、マナーがなっていない人として自分が悪く見られてしまうだけです。
上司が嫌いでも、職場全体が嫌いでも、最後はきちんと挨拶をして退職しましょう。
挨拶で伝えるのは、感謝の気持ち。
嫌味などを言いたくなるかも知れませんが、それも自分の印象を悪くするだけなので、我慢して下さいね。
退職理由が何であれ、最後は挨拶で潔く美しい去り際にして、新たなスタートを踏み切りましょう。